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近隣窮乏化政策

インフレは危機脱却の切り札か? (2009-05-25)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1116

・望ましいインフレ上昇を実現するためには、米連邦準備理事会(FRB)はインフレ目標を公表するか、ただ単に、景気が回復し始めた時に金利をゼロ近辺に据え置けばいい。そうすれば、実質金利が大幅なマイナスになる。

・仮にFRBが、例えば6%という長期インフレ目標を打ち出せば、いずれ目標は達成されると筆者は考える。国民や市場は当初、新たなインフレ目標を信用しないかもしれないが、中銀が首尾一貫していれば、インフレ期待も調整されていく。

最終的には労働者は毎年最低でも6%の賃上げを要求するようになり、企業は競うように同じだけ値上げするだろう。

・では、ひとたび高インフレを実現できたとして、それを反転させることは可能なのか。答えはやはりイエスだ。そしてまた、コミットメントが信頼に足るものでなければいけない。

だが、まさにここに問題がある。もし中銀が最初から正直で、いずれは政策を反転させることを事前に発表すれば、そもそも高インフレを実現するという最初の目標を達成できない可能性がある。

・2年間にわたる適度な高インフレは、債務の実質価値を10%程度軽減させるかもしれない。だが、これにはマイナス面もある。高いローン金利、高いデフォルト(債務不履行)率、不良債権の増加によって、こうした恩恵が一部打ち消されるか、場合によっては帳消しになる恐れがあるのだ。

・いずれにせよ、これは最も可能性の高いシナリオではない。インフレを高騰させる政策は、うまくいった場合、債券市場で深刻な問題を引き起こしかねない。インフレは債権者から債務者――基本的には中国から米国――への富の移転であり、米国のインフレ上昇は、グローバルな投資家が米国の債券市場から資金を引き揚げる動きにつながる恐れが十分ある。

これは間違いなく、ドルの実質実効レートの暴落を招き、それが今度はさらなるインフレ圧力になる。

このシナリオの下では、インフレ率を仮定上の目標値である6%近辺に維持するのは困難かもしれない。恐らくは、行き過ぎたインフレ高騰が債券市場と為替市場にさらなる圧力を加えるという負のサイクルに陥るだろう。

事の結末は、前のケースよりも悪いかもしれない。中銀はいずれ、安定を取り戻すために名目金利を大幅に引き上げざるを得なくなり、高インフレ政策の提唱者たちが望んでいるものとは正反対の結果を招く。実質金利が大幅なマイナスになるのではなく、大幅なプラスになるのだ。

・インフレによる危機脱却は誘惑が大きいかもしれないが、他国も同様の政策を取らない限り、それは近隣窮乏化政策であり、いずれは世界中の多くの国からそう見なされるようになるだろう。

そうした政策は米国内外で新たな敗者を生み、政治的、社会的、経済的、財政的に望ましくない影響をもたらす。法定不換紙幣の死は避けられないという、ただでさえ活発な議論をさらに煽ることにもなるだろう。

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